塗装工事の基礎知識

塗装とは塗装は、一般的に物体の装飾や保護、防錆を目的として行われるが、建築物などでは通路とそれ以外のスペースの識別などにも使用されることがあります。

なお、同様の目的でメッキを施すこともありますが、塗装の多くは表面に皮膜となる塗料を常温・大気下で塗布することができ、より簡便です。ただめっきに比べると塗料の性質上、強固な皮膜とはなりにくい性質があります。

金属の多くは大気中の酸素に触れることで酸化し錆を発生しますが、鉄の場合は表面の錆が内部に向かって浸蝕する性質が強く、多くの鉄製品では塗装が必要となります。また単純に見栄えを良くするための装飾の目的で塗装が必要とされます。

塗料にも目的によって様々な性質のものがあり、防錆用に耐候性に優れ厚い皮膜を作るものから、装飾用に耐光性に優れ発色良く光沢ある表面に仕上がるもの、艶消しなど特定の性質を持つものなど様々です。これらには各々得手不得手があり、その目的に添って使い分け、或いは重ね塗りを行います。また適切に重ね塗りすることで、単一の塗料では得られない強固で見栄えの良い塗装を行うことも可能です。

いい塗装とは

いい塗装は、職人の技術、知識、そして適切な施工を行うことによって完成するものです。 塗料と皮膜の平均的な厚さが同じ場合は、特に均一に施された塗装ほど長持ちしますが、これは一度の塗布では難しい場合があります。このため単一の塗料でも重ね塗りする場合があり、その際には前回と同一の一定方向に向かって帯状に塗布していくのではなく、前回とは直角になる方向に塗布していくことで、塗斑を抑えることができるのです。

 

しかし、ただ新しい色に塗り替えることが本当の塗装ではありません。 塗装の本当の意味合いを満たしてこそ、本当の美しさが映える塗装といえます。

 

大切な養生技術

住宅の素材には、塗装できるものとできないものがあります。基本的にアルミ・ステンレス・銅(焼付け塗装仕上げで劣化が少ないもの)は塗装しません。その部分はビニール等で養生をします。不十分な養生では、汚してしまったり、塗るところと塗らないところの境目がガタガタになったり、土間がペンキだらけになったりしてしまいます。